どうして僕たちは未来のことを真っ先に考えられないのだろう?
今の出来事より優先して感じることができないのだろう?
そんな根源的な疑問を自分に投げかけては返す答えもない。
人間はその能力が無いに等しい。
ずっと先の未来は他者と同じだから後回しにしてしまう。
他人のことなんて知ったことか、自分のことで精いっぱいなんだよ。
そうやって目の前の「今」は欲望で自分自身をも滅ぼそうとしてしまう。
地球という生命はたった一つしかないというのに。
僕はこの手紙をもう何度も何度も読み返しています。
自分の子どものさらにその先の先の子ども達に向かって。
未来をわすれない。
その想像力が希望と繋がる唯一の方法かもしれない。
その行為は僕に新しい生き方を見せてくれはしないだろうか?と、
絶望の果てにほんの一筋の希望も抱くのです。
director: 丹下紘希